知恵比べ | 鬼城

知恵比べ

2011.09.25.Sun.12:00
段畑の風景

農村景観百選に選ばれた遊子水ヶ浦の段畑が段々畑と思ってもらっては昔の人が嘆くだろう
段畑の歴史は水との戦いと言って過言ではない
保水力の無い畑地で作るものは芋類、柑橘類
水不足に悩まされた人々は天をつくような段畑の下から水を運び、かん水した
夏の暑い中、毎日続く
苗、肥料(有機肥料)も運ばねばならない
その結晶が段畑である
現在ではその苦労を知っている人は数少なくなっている
畑を放棄した人も数限りない
無理からぬこと



知恵比べ5

妻の里、宇和島市下波にお墓参り行った
海岸のお墓は山手にある
津波よけかどうか分からないが、おそらく故郷が見える場所にしたのだろう
勿論、周りは段畑
見慣れぬものがあった
太陽電池とバッテリーと鉄線である
聞くところによると動物よけとか
最近、里山の激減で動物が人家に出没することが多くなっている
猪、鹿、猿、熊、白鼻心、狸、狐などなど
農家の害は計り知れない
そこで微弱電流を流す機器が開発された
人間に害の無い、弱い電流だが動物には効果があるとか

知恵比べ1

つなぎの碍子
あの大きな猪にこの微弱な電流が感じられるのだろうか?


知恵比べ2


もうひとつ、スプリンクラー
南予地方には海岸の水不足を解消するため4つのダムが建設されている
野村ダム、須賀川ダム、山財ダム、大久保山ダム
水不足に悩まされた時代の悩みは今は無い
柑橘類の散水にはスプリンクラーが
巻き付けてあるブルーシートは散水の時、水が飛び散らないようにするための配慮


知恵比べ3

スプリンクラーの散水部分
人力が減った分、施設にお金がかかる


知恵比べ4

コメント
自然の再生
地球にとって一番有害な生物「人間」
その行為が、自分自身の首を絞めることになっている。

原発事故、否、原発破壊
山林再生、否、山林破壊

人間も動物も各種生物も快適環境から追い出されている。
人間の行為の所為で。

つながりの希薄化は、機械化を図らずにはできず、コストをかけ、
コストをかけるほどの効果は見られない。

何かおかしい。何かおかしい。

段畑の現況勉強になりました。
昔の段畑は芋と麦でどこも石垣が遠望できましたが、いまは柑橘畑ですっかり覆われた感じです。
段畑がなくなったわけではなく、猪害防止策や水の問題やはり大きいですね。
昔、急傾斜措置法(?)があって、運搬のために若干補助金の出た簡易ケーブルが各所についていましたが、それは勿論使われているのでしょうね。
これも昔ですが、芝居をやっていた頃、中豫の男で「急傾斜地帯」(?)という芝居を書いて、これも友人の役者たちが宇和島まで持っていき、演じたことがありました。そのときの旅が縁で、役者の一人が宇和島在の在日韓国人女性と結婚したなど、さまざまな思い出があります。
段畑といえば水荷浦だけでないことを知ってほしいですね。
人間
百姓モドキ 様

進歩の陰で見返りを要求する人間、そのために自然破壊が行われる。山の緑が失われ、放置し、荒れる。動物との共存もままならない。まさにその通りです。

便利さの陰でなかなかだと思うが、せめて昭和30年代の自然に帰れないものか?
段畑
木下博民 様
自然景観などという観光では無い、南予リアス式海岸特有の土地利用のための段畑。その歴史がなかなか伝わらなくなっています。よく訪れる明浜の塩湯「はま湯」の付近にはきれいに整備された段畑があります。モノラックで収穫物とか、消毒液など山頂まであげるているけれど、昔の面影は残っています。

残すものと改善するものと十分考えないといけませんね。お話の中に出てきた急傾斜地帯という演劇、見てみたいですね。映画「団体列車」渥美清主演では大浦の段畑が出てきます。
段畑は南予の浦浦の生活そのもの
段畑を観光観光に使うのはいささか本末転倒ですが、使えるものは親でもつかう類で、まあそれしか活性化の道がなければ、それも手でしょう。
九島に、段畑に肥タゴを担いで上がる労働歌がありますが、肩の荷瘤を思いながら、鼻先に前を登る息子の肥タゴがあるという歌でした。
渥美清の『団体列車』、ビデオを持っていますが、肥え壷に落ちるところ、いささか残酷、肥らしく見せたオープンセットでしょうが、役者は重労働ですね。
No title
 1度、水ケ浦を訪れたことがありましたが、正に「耕して天に至る」という風景でした。あんなふうにむき出しの段畑になっているのは、芋類を植え付けるためなのですね。柑橘の段畑には宇和島にも杉垣がありますか?三崎方面では、水は頂上にタンクを作り、雨水を貯めていたようです。あらゆるものは、負い子やかり籠(背負う籠)を使った重労働が当たり前の世界だったようです。辛抱強く自然と対峙して自然から多くのことを学んだ人間を、私は評価したい気持ちです。
労苦or苦労
木下博民 様
南予地方の段畑は苦労したと言うより、労苦の方が語彙的に良いような気がします。経験はありませんが、見聞きした段畑への思いは観光とか景観では表すことができません。平地が無い、海から突き上げるような山の地域ですから伊達家の施策も大いに影響があると思います。

団体列車、いつの頃か覚えていませんが懐かしい映画です。まだ舗装もされていない南予への道。そして唯一の交通機関だった列車。今ではタイムスリップしたような光景になっています。便利さを追求し、何か失っているような気がします。
評価
tentijin 様
評価というのは、実践した後についてくるものですね。段畑への評価は「よくぞこれまで」という感嘆詞です。むき出しの段畑は主にサツマイモですね。近永のアルコール工場とかに出荷したり小さな工場では芋飴とかに交換してくれました。今はどちらもありません。

杉垣は風の向きに寄るんではないでしょうか?下波とか吉田などでは見かけます。段畑と言えば写真家の原田先生の写真集でしょう。半世紀前がもう、すごく昔のような気がします。このことを考えると人間知恵を絞れば何かができるんですね。いいことも悪いことも・・・

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